しがない空中散歩の話

f:id:jyukujo:20200816184121j:plain
8月1x日 17:20 高松空港羽田空港行 JAL0484便、定刻どおりのテイク・オフ。
しかし問題は、Wi-Fiが無いことだ。仕方ない、窓でも見るか。

f:id:jyukujo:20200816184244j:plain
見下ろすと、うっすら標高の高い山と、瀬戸内の島々が見える。
この山はこんぴらさんかな、それとも「讃岐富士」こと、飯野山かな。

f:id:jyukujo:20200816184306j:plain
でも気を抜いてると、あっという間に高度は上がる。


f:id:jyukujo:20200816184633j:plain
f:id:jyukujo:20200816184421j:plain
雲より高いところに上がると、雲が雪みたいに見えてきた。
よく真冬の雪を真綿に例えたり、雲に例えたりするけれど、いまは逆だ。雲上が大雪原に見える。
行ったことないけど、南極大陸ってこんな感じかな。ジオチャンネルで昔みたヤツ。
アザラシもペンギンもいないし、犬ぞり走らせる人もいないし、やっぱりココは南極でも何でもないの、分かってるけどさ。

f:id:jyukujo:20200816184248j:plain
雪のような雲と別れて、灰色の雲の上。

f:id:jyukujo:20200816184357j:plain
埋め立て地は輪郭がわかりやすい。これは神戸の六甲アイランド、かな。そんな気がする。


そしてよくわからないけれど、特徴的な感じの街たち。
f:id:jyukujo:20200816184440j:plain
f:id:jyukujo:20200816184259j:plain
f:id:jyukujo:20200816184353j:plain
お米一粒一粒に神様が宿る。じゃないけれど、この家屋ひとつひとつには所有者がいるんだよね。
眼下の風景は、あくまで風景かもしれないけど、その中にはいくつもの日常があるんだろうな。そう思うとモザイク画の町にも、味わいがぎっしり。


f:id:jyukujo:20200816184237j:plain
……なんてことを思っていたら、空はふんわりと、ねむけを誘う色になってきた。
朝なら恐らく、二度寝してる色。そして長旅の疲れからか、全身の力が抜けいく色。
でもせっかくの窓側席。今は今しかない。窓フレーム外側の景色を、我が目に焼き付けようとする。

f:id:jyukujo:20200816184233j:plain
これは絶妙に、指でつまみ上げたくなるタイプの三浦半島

f:id:jyukujo:20200816184241j:plain
これは富津辺り。岬の突端部分が特徴的。


f:id:jyukujo:20200816220613p:plain
木更津辺りの夕日が橙色で、海面まで暖色に染めていたことと、

f:id:jyukujo:20200816220556p:plain
東京湾に伸びる白い線は、伊豆大島から来た高速船(ジェットフォイル)の航跡波かな。
辺りのコンテナ船やフェリー?タンカー?の類いと比べても、走行速度が異なってた。

f:id:jyukujo:20200816220549p:plain
f:id:jyukujo:20200816220513p:plain
そして東京湾の、いつか見た風景を空中から見下ろして、着陸体勢へ。


f:id:jyukujo:20200816184346j:plain
……と、旅に後ろ髪を引かれながら、滑走路に着陸。
でも「後ろ髪を引かれながら」とか言いつつ、動く歩道では歩きたくなってしまうし、旅を惜しんでるのか、日常に戻りたがっているのか、どちらにせよ、気持ちと行動は一致しない。


だけど京急線に乗って、地下区間を過ぎると、辺りは真っ暗。
すこし前の空中ですら、昔のことのように思う。