鎌倉探索のはなし(2)

海蔵寺から、お次は英勝寺に向かいます。
歩きながら車道と反対側、岩肌の方を見ていると、サラっと謎の空間が現れた。一般人が簡単に迷い込めないようにと柵が張られている。
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そしてコレはまた別の柵の向こう側。
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なんだろう。メキシコでかつて栄えた超古代文明の祭壇かな。
けど竹製で赤道直下でよく見る高床式住居のオマージュにも感じるし、黄色い花も伝わりにくい例えだけど、サンテレビのおっサンと同じ色をしている。

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あれ?さっきの祭壇と同じ紋章?
どことなく私の田舎の市民公園の門構えにも似てて「コレがお寺だろうか」と、きょとんとしてしまったけど、どうやら次の目的地はココらしい。

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軽くかがみ、入り口をくぐり、いざ英勝寺へ。




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ささかやな所から、早速のお出迎え。
ざらしでも、ちゃんと花に囲まれてる。愛がみえる。


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すこし見づらいんだけど「美しい竹林があります」と自信ありげな道しるべが立てられていた。
「美しい」って、自分でそこまで言うかしら?とは正直思ったけど、

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さあ行ってみるか。


←竹林 書院→

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おおおおお!!!思っていた以上に竹林!!!
水戸にある偕楽園の竹林や、修善寺にある竹林の小径も立派なものだったけれど、それに引け劣らず「美しい竹林」がここにはあった。道しるべに偽りなし。


あと個人的にいいなって思ったのが、(角度的な自信がないけど)この書院から見える竹林の風景。
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残念ながらこの書院には入れなかったけれど、世の中に蛍光灯ってものが無かった時代に作られた建物、あかり取りを兼ねた窓が大きくって、真っ白な障子紙を透かしても、外光が透けて入ってくる。そして、その障子を開けると飛び込んで来る、青々とした竹林の姿。
想像するだけで「たまらんなぁ」って思う。
あと竹林は縦に伸びて泳いでるからこそ、この竹林を横向きで寝そべりながら見てみたい。そんな事、書院の主が許さないと思うけど、そんな欲も出た。


それから英勝寺、まだまだ見どころいっぱいで、これは仏殿。
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仏殿には直接入れないんだけど、正面にある小さな窓を開けて、目いっぱいカメラのズームと、己の目のズーム機能で仏殿を観てた。
細かい事はよくわからないけど、綺麗だな。職人の仕事が行き届いてるな。
そして天井画も見ごたえがある。天女が衣をひらひらさせながら、天井を舞ってる。ああココでも寝そべりたい……
さっきから人の寺で寝そべりたい人みたくなってるけど、首の痛みを気にせず、この天井画を正面からじっくり観てたいなって、素直に思った。


これは敷地内の石段を少し登った所にある太子堂
雨で石段の写真を撮る余裕が無かったけど、2-3階建ての建物くらいの高さあったかな。
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階段を上った先に祀られてる観音像が、この背景に映えるというか、この場所に何かを祀りたくなる気持ちもわかる。
地層、木の根、苔のようなもの、それらが組み合わさって、私は石段を「登ってきた」はずなのに、水の底にでもいるような、どこか不思議な感覚に陥る。


あとこの洞窟もおもしろかったな。
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怪しさ満点の入口を潜って、洞窟内には石仏が安置されていて、最後は狭い所を這い上がるように洞窟から抜け出す。

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そして洞窟の出口。ちなみにこの洞窟の正式名称は「三霊社権現」というらしい。権現様だったのか。






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英勝寺、おもしろかった。
寺社仏閣ビギナーでもしっかり堪能できたというか、鎌倉・扇ヶ谷の地形に沿っている所からの面白さもあって、そこで祀っているものとが、重なりあって飛び込んで来る。例えがおかしいけど、ちょっとしたテーマパークっぽさも感じた。
それは、お寺へ向かう前に現れた謎の空間にも言えるけれど、さっきの太子堂や権現様にも言えるけど、地形と祀り方の組み合わせ。こういうのもいいな。

本筋とは違うんだろうな、とも感じるけど、私なりの鎌倉探索のおはなしです。(つづく)