鎌倉探索のはなし(3)

引き続き鎌倉探索のお話。

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鎌倉探索の王道?の鶴岡八幡宮にやってきました。でも一応、鶴岡八幡宮の事は知ってるよ。

鶴岡八幡宮鎌倉幕府の三代将軍・源実朝が甥っ子の公暁に暗殺された場所って、むかし「マンガ 日本の歴史」で読んだ事あるな。
武家の者ながら和歌を愛する若き将軍・実朝、北条氏の操り人形にされてしまっている現実から目をそらすよう、どんどん和歌にのめり込んでしまう。しかしそんな事とは関係なく、この鶴岡八幡宮イチョウの木の辺りに隠れていた、甥っ子の公暁から「父の仇」と暗殺されてしまう。
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ちなみに、そのイチョウの木が生えていたのが、石段の脇、この四方を縄で囲まれている辺り。
でも外国の人たちは、知ってか知らずか、晴れ着姿でたのしそうにしている。

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あと1月下旬・厄除大祭の時期だったので、厄除けの炎も焚かれていたけれど、鶴岡八幡宮では厄除けの祈祷にスタンドマイクを使うんだなって、それが私にはちょっと新鮮だった。



それから、撮影禁止の八幡宮の宝物殿へ行ったり、鎌倉国宝館に行ったり。
宝物殿は十二単が派手派手しいものではないけど「ああコレきっといいものだな」って思えたのと、宝物殿の建物自体の奥まった雰囲気が引き締まる感じでよかった。
国宝館は「平常展示・鎌倉の仏像」と書かれた、手元の出品リストを読み返したのだけど、北条時頼座像・上杉重房座像が面白かったなというか、周囲が仏像だらけのなかで「実際にそういう人だったんだろうな」って作り・顔立ちだったのがよかった。
でも宝物殿も国宝館も、色々と知識があると更に楽しめるんだろうなって、同行の人たちの会話に聞き耳を立てていた。

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鶴岡八幡宮内のぼたん園にも行った。

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トイレチェック。
ぼたん園のトイレには、一輪挿しに大ぶりな牡丹が飾ってあった。トイレでコレはすごい。

そしてこの時期に咲くという、正月ぼたん。
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雪中で咲く正月ぼたんの姿も美しいと聞くけれど、ああ確かにこれ、雪の白さと牡丹の花の色味との対比で、さぞ美しいんだろうなって思う。
でも雪が無くたって、一株一株の牡丹に菰(こも)が掛けられている姿、そこの手間暇にもグッとくる。愛らしい。


それから私が〇〇園的な所に行くと、ついしてしまう事。それが名前と見た目を見比べる事。
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これは「八千代椿」
牡丹なのに椿。でも調べてみると、ピンク色した牡丹には「椿」と名の付く花が多いらしい。


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これは「島錦」
どちらも「島錦」の札が付いているけれど、両方の見た目が違う。でも島錦は花びらに赤白絞りの模様の出る品種らしい。経過がみたい。


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これは「島の輝」
活発そう。花びらの散らばりに、ちょっとボーイッシュさもあるような。「輝」と書いて「テル」君と呼びたい。


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これは「島大臣」 うーん。確かに大臣だな。品の良さを感じる反面、酸いも甘いも噛み締めた上でのアダルトな魅力も感じる。


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これは「黄冠」 実物はもう少し黄色みがあった。でもなんかこう癒される。白無垢ではなくても、この柔らかさがいい。


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そして、これは「不夜城
どんな色の花が咲くのか全く想像がつかなくて、同行の御人にも質問してしまった。
摩天楼の眩しさの白なのか、それとも夜の青みを帯びた色なのか。
後日「不夜城」という牡丹の画像をネットで検索したら、暗めのワインレッド色をした牡丹が出てきた。
それも高級クラブに置かれた、ソファーのビロード生地のような、指で線を書いたら、スーッと浮き上がりそうな、そんな感じのワインレッド。ああ、確かに「不夜城」だな。
そして妖艶な「不夜城」は、春を待ち侘び、今ここで眠ってる。




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そんな感じで、ぼたん園近くの池で一服したり、

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鎌倉名物・鳩サブレでおなじみの豊島屋を横にしながら、鶴岡八幡宮を後にするのでした。
(つづく)