冬眠の毎日

私はどれだけ冬眠し続けているのだろうか。
もう500年くらい、起きたまま冬眠しているような、そのくらい、様々な日々が遠くに思える。
未来はわからない。いまも起きている状態かわからないし、目覚めることがあるかもわからない。

今日も真顔で人の名前を間違えた。
10秒前の電話の相手と、目の前にいる人の名前がごちゃ混ぜになって、赤木さんに「吉本さん」と言ってしまった。
そういうことを笑って誤魔化せる程度の愛嬌は一応持っていて「しょうがないじゃないですかー」とかわすけれど、それでも起床している感覚がイマイチ無い。

朝からシャワー代わりにブラックコーヒー浴びて、10時にも3時にもコーヒー浴びて、笑えるくらいのコーヒーを腎臓までバッシャバシャのはずだけれど、どうした夕方には暗くなって、やっぱりまた夜だ。

今日も今日とて、起きてるような寝ているような漂い方して、周囲に対し掴みどころのなさをバラまいているけれど、結局私自身が私のことを掴めていない。

私はどれだけ冬眠し続けるのだろうか。
膀胱いっぱいのカフェイン臭い尿を、勢いよく放つ夕方。

また今日も眠さの中を漂って、数時間後には、また寝てる。毎日毎日わたしはねむる。寝る子は育つよ、来世まで。